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CD-i タイトルの作成

16 Nov. 2008
Last Update 30 Nov. 2008

コンパクトディスクインタラクティブ（CD-i）とは、コンパクトディスクを用いた対話的環境のための規格ですが、一般市場で製品を見かけることがなくなり、CD-DA、Video CD、DVD-Videoに比べ、タイトルを容易に作成できる環境もありません

Philips MediaのShowBuilderは、静止画、音声、ビデオによるプレゼンテーションをCD-iフォーマット上で作成するWindowsアプリケーションです．このページは、ShowBuilderによるCD-iタイトルを作成するための一連の作業手順についてまとめたものです
作業の流れは、1) ShowBuilderによるCD-iオーサリング、2) ISOBusterによるデータイメージ作成、3) B's Recorder GOLDによるCD-iディスク作成、となります．ShowBuilderのShowMakerによって作成されたCD-iデータイメージは、B's Recorder GOLDで、CD-iフォーマットとしてCDへ書き込みがされません．一旦、ISOBusterによるデータイメージの変換が必要です
なおShowBuilderやMediaStockRoomなどのデータ変換ツールは、Windows98SEで動作を確認しています

参考情報
The New International CD-i Association
Philips/OptImage/PMpro Technical Support Site



1) ShowBuilder 1.01によるCD-iオーサリング

ShowBuilderは、次の三つのモジュールから構成される

ShowEditor

  1. ToolsメニューからConvertersを選択し、さらにVideoを選択
  2. Addを押し、画像ファイル（BMP、JPEGなど多数の形式に対応）を選択し、OKを押す
  3. Convertを押して実行
  4. DYUV形式に変換される
  5. ToolsメニューからConvertersを選択し、さらにAudioを選択
  6. Addを押し、音声ファイル（16 bit RIFF WAVあるいはAIFF PCM audio、37.8KHzあるいは44.1KHzの形式）を選択し、OKを押す
  7. Convertを押して実行
  8. ADPCM レベルB mono形式に変換される
  9. SlideメニューからNewを選択
  10. SlideウインドウのTypeセクションでStandard Slideを選択（デフォルト）
  11. VideoセクションでBrowseを押し、DYUV静止画像ファイルを選択
  12. AudioセクションでBrowseを押し、ADPCM音声ファイルを選択
  13. Addを押すことにより、ShowEditorウインドウにスライドが追加される
  14. FileメニューからSaveを選択し、ファイル名を指定してOKを押すとShow File（拡張子shw）が作成される

ShowMaker

  1. Add Showを押し、Show Fileを選択し、OKを押すことで、ShowMakerウインドウにShow Fileが追加される
  2. FileメニューからSaveを選択し、ファイル名を指定してOKを押すとScript File（拡張子spt）が作成される
  3. Build Imageを押し、Build Disc ImageウインドウのImage Fileセクションでファイル名を指定し、OKを押す
  4. CD-iデータイメージ（拡張子cdi）が作成される

2) ISOBuster 2.4によるデータイメージ作成

.ISO .BIN .IMG などのイメージファイルやドライブのCD/DVDからファイルを抽出するツール
  1. Fileメニューから「Open Image File」を選択し、CD-iデータイメージファイル（拡張子cdi）を開く
  2. CDアイコン（SessionやTrackアイコンではなく）を右クリックし、「Extract CD <Image>」さらに「RAW (*.bin, *.iso)」を選択
  3. ファイル名を指定し、保存する（拡張子は、isoまたはbin）
  4. CD-iデータイメージ（拡張子は、isoまたはbin）が作成される

3) B's Recorder GOLD8によるCD-iディスク作成

CD/DVDライティングソフト．2007/11よりソースネクストへプログラム著作権および商標権が譲渡
  1. ファイルメニューで、「環境設定」を選択し、「トラック設定」タブを選択
  2. データトラックの初期設定セクションで、モード：MODE2 XA、ファイル名互換性の選択：ISO規格に準拠を選択し、OKを押す
  3. 表示メニューで、「汎用編集」または「トラック編集」を選択
  4. トラックウインドウに、CD-iデータイメージファイル（拡張子は、isoまたはbin）をドラッグする
  5. CD-iデータイメージとして認識される
  6. 実行メニューで、「書き込み」を選択
  7. 書き込み設定ウインドウで、開始を押す

データ変換ツール


ShowEditorでのデータ変換が実行できない、または変換オプションが必要なときに使用
MediaStockRoom 1.0
Image Conversion Utility 2.0 Alpha (ICU)
Audio Conversion Utility 1.0 Alpha (ACU)

MediaStockRoom 1.0

MediaStockroomは、ICUとACUを統合したパッケージであり、画像と音声データの変換を一つのウインドウから行えるが、実行結果が表示されない．エラーが起きたときの対処を行いやすくするためには、画像データの変換にICU Shell、音声データの変換にACU Shellを使用する方がよい

Image Conversion Utility 2.0 Alpha (ICU)

ICU Shell起動時に開くIn - Out Filesウインドウですべての操作を行う．開かれていない場合は、ICU ShellメニューのFileからConvert Filesを選択
  1. Input Fileを選択
  2. Output Fileを指定（出力先も指定できる．ファイル名は任意に設定できるが、ShowBuilderで指定する際に、拡張子をDYUとしておくと分かりやすい）
  3. Output formatはDYUVを選択（起動時のデフォルト）
  4. Select Optionsで、Scaleチェックボックスをチェックし、Width384、Height240を入力（NTSCの場合．PALでは384×280．変換する画像がその大きさになっている場合は不要）
  5. OKを押して実行
  6. 実行結果がICU Shellウインドウに表示される
ICU では、Windows環境で一般的なJPEGやBMP形式の画像データを変換できないため、ICU で変換できるIFF/ILBM(Interchange Format Files/Interleaved Bitmap)形式のデータを作成する必要がある．変換を行うために、PictrureFanを使用する

PictrureFan

MDI 形式の画像/マルチメディアビューア・簡易レタッチソフト
  1. ファイルメニューから「開く」を選択し、変換したい画像データを開く
  2. 画像メニューから「色数」を選択し、256色（8bit）を選択する．減色オプションが表示された場合は、特に指定を行わずOKを押す
  3. ファイルメニューから「名前を付けて保存」を選択し、ファイルの種類で「IFF/ILBMファイル（*.iff）」を選択し、保存する

Audio Conversion Utility 1.0 Alpha (ACU)

ACU Shell起動時に開くIn - Out Filesウインドウですべての操作を行う．開かれていない場合は、ACU ShellメニューのFileからConvert Filesを選択
  1. Input Fileを選択
  2. Output Fileを指定（出力先も指定できる．ファイル名は任意に設定できる）
  3. データの変換は複数のステップで段階的に行う必要がある．実行結果はACU Shellウインドウに表示される
    1) Windows環境で一般的なWAV形式からIFF形式に変換するため、Output formatで「WAVtoIFF」を選択し、OKを押して実行
    2) ステレオ音源の場合、モノラルへ変換するため、Output formatで「Ster2Mon」を選択し、OKを押して実行
    3) サンプリング周波数を変換するため、Output formatで「Src」を選択し、Select Optionsで、「44.1Khz to 37.8 Khz」を選択し、OKを押して実行
    4) ADPCM形式に変換するため、Output formatで「Encode」を選択し、Select Optionsで、「B level - 37.8 Khz」を選択し、OKを押して実行（デフォルトでは、拡張子はACMとなっているが、ShowBuilderで指定する際に、拡張子をABMとしておくと分かりやすい）